なぎぶろ

誰かの心に届くような記事を書いています。本の感想、おすすめの映画,英語/その他勉強法,おすすめしたい物/事/場所等,雑記スタイルでゆるく熱く更新していきます。2015年度末までは理系大学院生。

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理系大学生に向けて研究室の選び方を解説!直接訪問でブラック研究室を避けましょう。

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理系大学生の皆さん、こんにちは。

私は2016年に国立大学大学院を修了しました。

現在は自動車関係メーカーに勤めています。

今日は研究室選択を控えた理系大学生に向けて

研究室の選び方を徹底的に解説していきます。

 

 【質問】研究室の選び方を教えてほしい

理系大学院に進学するメリット・デメリットという記事を8ヶ月前(当時は修士2年生)に書きました。実体験から「大学院っていいところだよ!」ということを伝えたくて、勢いで書き上げた思い出深い記事の1つです。有難いことに今までに数万人の方々に読んで頂いてます。

最近になってメールでの問い合わせが増えてきました。

大学院には進みたいと思ったのですが、そもそも研究室ってどういう軸で選べば良いんですか? 

要約するとそんな内容のお問い合わせが何件も。

たしかに研究室って大学院を含めると3年間

墓場博士過程まで行けば6年間)

在籍するわけですからね。

後悔のない選択をしたいところ。

【怖い話】ブラック研究室に行った優秀な知人Aの話

まずは僕の知人Aの話からしておきたい。

興味のある研究分野の研究室を選んだAさん。

研究をするんだから自分の興味関心で選ぶべきだ!

そんな考えをもっていたのでしょう。

誰もが納得してしまう理由ですよね。

 

「大学入学時から取り組みたかった研究分野なんだ」

配属が決まった当初のAさんは喜々とした表情でした。

 

しかし約1年後、

Aさんの姿を大学内で見ることは

一切なくなりました。

キツすぎる研究生活に

精神が崩壊してしまったんだとか。

大学院を休学して

海外を放浪したのち、就活に失敗。

その後、どうなったかは...

皆さんの想像にお任せします。

 

Aさんの研究室の特徴を挙げておきますね。

  • 教授が人格を平気で否定してくる
  • 教授にほぼ全ての意見を否定される
  • 教授の言い方/口調がキツすぎる
  • 学生同士助け合う雰囲気が皆無
  • 負荷のかけ方が異常
  • テーマと関係ない雑用が大量
  • 拘束時間が異常に長い(1日12時間以上)
  • 教授のパワハラが恒常化「お前は卒業できないから!」

これぞ、ブラック。

精神を崩壊させるようなブラック研究室に

入ってしまったら、マジで地獄です。

研究室選択は慎重に。

 

どれだけ優秀で、高い志があっても

研究室選びを間違えてしまうと

精神を壊してしまう可能性がある。

そのことを頭の片隅に置いていてほしい。

 

 

【前提】研究室選びの際は必ず直接訪問! 

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研究室選びは人生の選択。

ネットで情報収集するのも大事ですが、自分の足を使って直接研究室を訪問することがめちゃくちゃ大切だと考えています。ごく稀に、研究室訪問をすることなく決めてしまう人がいます。僕の知っている限りでは全く訪問をしない人は数%なんですが...配属後にだいたいうまくいっていません。研究室訪問、大事ですよ。僕は外部受験もしたので、研究室訪問の仕方に関しては後日また記事にしますね。

 

さて、後輩たちを見ていて思うのが

研究室選択時にせっかく直接訪問しても

何を見れば/聞けばいいのかわからない!

という状況が多いということ。

事前準備が大事です。

この記事に出会えたあなたはラッキー☆

読んでから訪問するだけでいい...はずです。

 

ずいぶんと前置きが長くなりましたが

研究室選びの軸となるような

7つの視点をまとめていきますね。

理系研究室選びにおける重要な7つの視点

研究室選択において重要だと考えることを

7つ観点にまとめていきます。

重要な項目順に整理してお伝えしよう...かな!

【研究内容】教授/学生双方のプレゼンを聞こう

研究内容に関するプレゼン(説明)を

教授/学生の双方から聞くようにしてください。

理系たる者、研究内容より重要なものはない。

僕も概ねそう思います。

興味のない分野の研究をするなんて

本当に地獄ですよ。

熱心に取り組んでいれば

少しは興味でるかもしれませんが。

でも、どうせなら!

最初から興味のある研究内容を

選択したいですよね?

1年or3年or6年も

腰を据えて取り組むんですからね。

 

教授の説明を聞きながら

「その研究内容にワクワクするか?」を

学生の説明を聞きながら

「将来の自分がこうなっていたいか?」を

判断してみるといいでしょう。

学生のほうは可能な限り

多くの人から聞くのがオススメ。

プレゼンという堅苦しいものではなく

「研究について説明してもらえますか?」

でOKだと思います。

【教授】人柄が自分と合っているか?

 研究内容の次に考えたいのは教授の人柄。

「この人についていったら良いことがあるか?」

僕はそんな視点から研究室を選びました。

理由は前述の通りです。

人格を否定するような教授だと...辛いですから。 

飲み会好きな教授のもとに

飲み会嫌いな人が入ったら...これまた大変。

 

教授との相性はめちゃくちゃ大事

実体験を振り返ると最大の決め手はこれでした。

授業の様子とは異なることも多いので

直接会いに行って話してみましょう。

会話だけでは不十分!と思う人は

ゼミ等、教授が学生を指導する場面を

見学させてもらいましょう。

より一層、掴めてくるはず。

見学後に学生に声をかけてみて

「今日の教授はどんな感じだったのか?」

を聞いてみると、なおわかるはず。

 

【研究費】お金がなくて研究ストップ?!

自分が研究室を選ぶときに全く考慮していなかった点。

でも、ものすごく重要だと今だから感じる点でもある。

僕の選んだ研究室はたまたま莫大な研究費がありました。

  • 必要なモノは金額を気にせず?購入可能
  • 海外へ行く莫大な渡航費用等を負担
  • うんぜん万円する研究装置を毎年購入

高いモチベーションを維持した状態で

研究に取り組める環境があったんですね。

僕「これとこれとこれが欲しいんですけど...」

教授「買え。」

僕「え、値段みなくていんですか?」

教授「あぁーいくら?」

僕「だいたい20万ですかね」

教授「買え。」

インパクトが強すぎて忘れられない会話。

一方で僕の友人の研究室では

キムワイプを買えず実験がストップしたり...

(新年早々)「お金がないから2ヶ月実験禁止。」

なんていわれてしまう状況だったり。

学生5人に対して装置が1つしかないから

週に1回しか実験ができない...

なんていう友人もいましたね。

  

とにかく、研究費はめちゃくちゃ大事ですよ。

KAKEN費を調べてみるという手法が一番楽です。

試しに教授の名前を入れて検索してみましょう。

KAKEN費をもらっていない教授もいますので注意。

その場合、潤沢な外部資金を持っているはず?

共同研究をしている企業からの研究費や

国家プロジェクトに携わっていたりすると

桁違いの予算をもっている場合があるんですね。

ネットで調べても出てこないと思うので

教授に直接聞いてみることをおすすめします。

金額を聞くのはちょっと失礼かもしれない...!

僕のお世話になった先生は教えてくれましたが

きっとそれはジャイアンみたいな性格だったから。

 

【助け合い】学生同士の仲を感じ取ろう

教授と話してみたら良い人だと思ったのに

研究室に入ってみたら教授との相性が悪かった。

なんていうのはよく聞く話です。

見学に来た学生は「お客様」ですからね。

研究室の学生たちをしっかり観察しましょう。

「困ったときに助け合える雰囲気があるか?」

そして学生同士の仲が良いか?を感じてください。

「先輩の面倒見が良いか?」

これもチェックしてくださいね。

仲が悪いよりは良いに越したことはありませんが...

忌憚のない意見を言い合えたり

困ったときに助け合える

程よい距離感が大切だと思います。

プライベートまで皆で一緒に過ごしている!

なんていう研究室もあるようですが...

あまりおすすめしません。

四六時中一緒にいるメンバーと

プライベートで一緒に過ごしていたら...

研究のことを忘れたくても

忘れられるわけがないですよね。

メリハリのある研究生活を目指したいところ。

【進路】先輩の進路を教えてもらおう!

先輩方の進路を教えてもらいましょう。

就職先の企業名を教えてもらえるのがベストですが

傾向だけでも把握しておくといいでしょう。

「商社など文系就職する人もいる」

「化学系のメーカーに行く人が多い」 

「分野は別でも概ねメーカーにいく人が多い」

「人によってバラバラで特徴がない」

「not 就職 but 進学(博士)」

研究室によって方向性が違って面白いですよ。

就職先は研究室の所属先によって

100%決まるわけではないですが。

研究内容とそれによって身につく専門性

理系であればこれらで就職先が絞られてしまう。

それを打破できるだけの魅力を持っているなら

話は変わってきますが...結構難しいですよ。

これが現実だと思っておいてください。

 

博士過程に進学するような研究室は

研究に力を入れた結果。

就職がうまくいかなかった結果。

この2つが存在しているので

どちらなのかをしっかり見極めてください。

ドクターの先輩がいると

物凄く刺激になって嬉しかったです。

【コアタイム】夜の食堂を観察しよう

研究室にはコアタイムというものがあります。

コアタイムをざっくりいうと 

「この時間帯は絶対に研究室にいてください。」

っていうルールですね。

僕の所属した研究室は

(ほぼ)コアタイムがありませんでした。

(ほぼ)というのは

午前中にはいろんなゼミが入って

結局朝から行かなければならない!

というオチだったから。

今思えば午前中に行く習慣が身について

良かったなあ!と思いますけどね。

コアタイムが明文化されていて

「9時~17時だよ」

なんて教えてくれる研究室は稀です。

「あー。だいたい9時から17時とかかな。」

なんて答えるところが多いはずです。

そしてキツイところほど嘘をつきます。

本当のことを言うと学生が入ってこないからね。 

 

夜の食堂を覗いてみてください。

だいたいいつもいる研究室があるはずです。

研究室のメンバーで仲良く食べている姿に

僕も一時いいなあ!なんて思いました。

でも、よく考えてみてくださいね。

夕飯を研究室メンバーで食べるということは

食べた後にもう一頑張りをするわけですね。

結果、夜遅くまでいる研究室だと判断できます。

彼らは好きでやっていることが多いので

「コアタイム」という認識ではないかもしれません。

「コアタイムはないけど、基本的に9時~21時でいるよ」

という友人の研究室はめちゃくちゃ楽しそうでした。

なので、コアタイムは参考程度に。

【論文/学会/海外】参加費は自腹か?

論文や学会に出られるかどうか。

はたまた、海外に行くチャンスはあるか。

当時の僕はとても重要な観点だと思っていました。

完全に個人的な視点ですので

最後に参考程度に入れてみました。

どうせ研究するなら...

成果発表の場があるような

素敵な研究室に入りたかった。

ここで大事になってくるのが

「学会への参加費/渡航費等は自腹なのか?」

ということですね。

これは聞いたら教えてくれるはずなので

ぜひとも聞いておきましょう。

ドイツの学会に自腹(20万)で行った

強者もいますからね。

 

ただ、振り返ってみて思うのは

論文も学会も海外も...

「運の要素が大きすぎる」ということ。

成果が出るかどうかはわかりませんから。

過度に期待をしすぎずにいきましょうね。

 

【まとめ】質問事項をリストにしておく

想いを綴ったら少し長くなりました。

上記7項目を踏まえて

最後は自分の感情に素直になれば!

きっとブラック研究室は避けられる...!

有意義な3年間になりますように。

 

7項目に関して簡単にまとめておきます。

  1. 【研究内容】(教授/学生双方に)研究内容を具体的に教えてください!
  2. 【教授】「(学生に)ぶっちゃけ教授ってどんな人ですか?」
  3. 【研究費】「研究費っていくらなの?」(最近買った装置とかでも可!)
  4. 【助け合い】「みんなでどっか行ったりするんですかー?」
  5. 【進路】「ドクターっていますか?/先輩たちの就職先を教えてください!」
  6. 【コアタイム】「コアタイムってありますか?」
  7. 【論文/学会/海外】「チャンスありますか?自腹ですか?」

 

 

研究室選びは人生の選択。

 

 

ではまた。

 

 

 

なぎ