なぎぶろ

誰かの心に届くような記事を書いています。本の感想、おすすめの映画,英語/その他勉強法,おすすめしたい物/事/場所等,雑記スタイルでゆるく熱く更新していきます。2015年度末までは理系大学院生。

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大企業で「とりあえず3年」働いた感想は『あながち嘘じゃなかった』社会人3年目を終えたいま思うこと。

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みなさん、こんにちは。なぎです。

大手メーカーの研究開発職として働きようやく3年が経ちました。

  • 「とりあえず3年働け」ってよく聞くけど本当?
  • 3年働くと何がわかるの?
  • 大企業に3年も勤務したら力はつくの?

こんな疑問をお持ちの方々に向けて

僕が3年働いてみた感想を綴っていきます。

『とりあえず3年』ってあながち嘘ではなかった。

【結論1】「とりあえず3年」で土台ができた

3年間働いて最も良かったなと思うのは

仕事で成果を出すための『土台』ができたこと。

土台って具体的になんのこと?

挙げだしたら結構ある気がするけど、一例を伝えておくね。

  • 社会人としての最低限のマナー
  • 大企業における仕事の進め方
  • 自業務に必要な専門知識の理解
  • 上司・先輩との関係の築き方
  • 特許の生み出し方(特殊)
  • 誰に聞けばわかるか?を把握

最初の3~5年くらいでがむしゃらに頑張ったおかげで、入社20年以上経ったいまでもやっていけているようなもんだよ

僕が入社した当初に偉い人(部長クラス)が飲み会の席でぼそっと言っていた言葉ですが、3年経ったいま、本当にその通りな気がしています。『大企業で生きていくためには』という点に注意が必要ですけどね。

知識も経験も歳を重ねれば増えていくのは当然ですよね。でも、基礎的な部分は最初に身につけたことが大部分を占めるということなんだと思います。時がたつと成長曲線が鈍化してしまって自身の成長を気づきにくいだけな気もしますが。

『とりあえず3年』で得られたものは大きい。

【結論2】「とりあえず3年」に縛られる必要はない

冒頭から矛盾するようで申し訳ないのですが

3年働いたほうが良いかどうかはケースバイケース。

『3年以内に辞めた同期』を後述で紹介しますが

転職後に充実している人もたくさんいます。

僕の場合は3年働いて良かったと思えただけであって

状況次第では3年も働かないほうが良いかも。

  • 労働環境が超ブラック
  • 上司・同僚との価値観が全く合わない
  • 仕事で学べることがない
  • やりたい業務内容・職種じゃなかった
  • 仕事の内容が死ぬほど面白くない
  • 会社に死ぬほど行きたくない
  • 仕事が死ぬほど嫌い

例を挙げだすとキリがないのですが

耐えがたいほどのマイナス要素がある場合は

『とりあえず3年』なんて無視しましょう。

上司はガチャみたいなもんで運要素が強いので

転職したところで変わらない可能性もありますが 

  • 3年働かないとダメだ
  • 1年で辞めるなんてもったいない

そんな風に考える必要は全くないです。

『とりあえず3年』で学んだことは?

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僕が『とりあえず3年』で学んだことの詳細を一部だけ綴ります。

1.人間関係を形成│誰に聞けば何がわかるのか?

大企業で仕事をするには人間関係が最重要でした。

研究開発職といっても、自分ひとりで完結している仕事は少ないです。

『実際に手を動かす』

この段階になって初めて仕事が一人で完結します。

その前のいわゆる『段取り』が超大事。

仕事を進めていくため(段取り)では

いろんな情報が必要となりますよね。

研究開発職の例でいえば以下のようなもの。

  • 過去に類似の検討がされている技術
  • 別の分野(部品)で参考になる情報
  • ベースとなる技術への知見
  • 適用する製品の良品条件
  • 他社の技術動向に関する情報

これらすべて情報を持つキーパーソンが異なるんですよね。もっといえば、所属部署も年次もバラバラだったりするので『誰に聞けば何がわかるのか?』を把握するのにはめちゃくちゃ時間がかかります。

誰が何を知っているのか?を把握できたら、次は行動あるのみです。直接情報を入手しにいきましょう。行動までできるようになると仕事が少しずつ進んでいくようになりました。

新たに情報を聞きに行く際のポイントは別途記事にしたくなるほどポイント満載なので、ここでは割愛しておきますね。

2.仕事の進め方を学習│『そのダンドリで大丈夫?』

大企業では『段取りが9割』みたいなもんでした。

大企業ならではの仕事の進め方なのかはわかりませんが、仕事の節目のタイミングでは数多くの承認が必要となります。

マネージャー、課長、部長、本部長...みたいな感じですね。マネージャーの前に面倒をみてくれている先輩の承認も必要だったりします。めんどくさいなあとは思いつつも、真面目に取り組むと力がつくんですよね。

仕事の進め方をミスると大変なことになります。

僕は尊敬する先輩から言われた言葉が忘れられません。

仕事にも慣れ始めた2年目の終わり頃のこと。

なぎくん、業務計画ってちゃんと立ててる?

たててますよ(計画表をみせながら)

本部長までの承認をもらうのに、そのダンドリで本当に大丈夫?

当時、段取りの大事さを意識できていませんでした。

先輩が指摘したかった内容は次の通り。

  • 計画遅れに対するマージンがない
  • 『何をするか』が明確になっていない
  • 日程を見直すタイミングがない
  • 期限から計画を立てていない

などなど。ボロボロの計画だったんです。

計画がしっかりしていれば『今日帰っていいか?』を正確に判断できるようになるよ

仕事のできる人が近くにいるおかげで成長できました。

いま見返すと恐ろしくテキトーでしたね。

上記はほんの一例です。

  • 会議の進め方
  • 議事録の書き方(スピードも)
  • 業務計画のたてかた
  • 計画を見直すタイミング
  • 上司への相談のタイミング

これまた挙げだすとキリがないくらい。

会社による文化の違いはあれど

仕事の進め方についての根幹は一緒だと思うので

良い経験ができたなあと感じています。

3.専門基礎知識を習得│会議で積極的に発言できるか?

『とりあえず3年』のおかげで、会議で積極的に発言ができるようになりました。

3年も必要だったなんて遅すぎるだろ!とツッコミたくなりますが、技術開発は偉い人(知識が豊富な凄い人)の一言で方向性が一瞬で決まったりするので、無知だと全く歯が立たなかったんです。

それが3年も経つと『自分の業務だけなら上司より詳しい』状態になりました。なのでおのずと会議での発言も増えます。

入社当初は会議で全く発言できなかったどころか、内容を理解するのにも時間がかかっていたんですけどね。

技術の入り口を学ぶのに1年はかかったかな。

1年で『会議の内容がだいたいわかるようになる』感じ。

自分の担当する狭い技術領域ですら1年は必要。

凡人の僕の場合は1年以上かかりましたね。

技術は『積み重ね』で進歩しているので

正確に理解するには歴史を学ぶ必要があるんです。

これにめちゃくちゃ時間がかかりました。

わかりやすく「電話」で例えるなら

  1. 黒電話
  2. 固定電話
  3. 携帯電話(ガラケー)
  4. スマホ

こうやって技術が進歩していったとして

技術のブレイクスルーは何だったのか?を学びつつ

これからの技術トレンドを抑えていくんです。

ちょっとわかりにくいかもしれない(笑)

でも、技術の歴史を学ぶって本当にこんな感じなんです。

専門知識の習得は一生続くと思います。

大企業を3年未満で転職した同期の特徴は?

『とりあえず3年』を経ずに転職した同期は

  • 職種(業務内容)が合わない
  • 上司がクソすぎた
  • 企業文化に馴染めなかった
  • 居住地に嫌気がさした
  • 夢をかなえた

こんな理由で辞めていきました。

『人から聞いた話』も含まれているので

どこまでが真意かわかりかねる部分もありますが

詳細を書いておきますね。

1.職種(業務内容)があわなかった

やっぱり研究したいから辞めます
(工場勤務・半年で退社)

大手企業あるあるかもしれませんが

僕の企業では入社後に配属先が決まりました。

『希望通りにいかない』パターンも多く

研究所勤務を希望していたのに工場勤務

みたいな人も結構な割合でいます。

職種が合わないパターンの人たちは

だいたい第二新卒で同業他社に流れていきました。

2.上司がクソすぎた

内容は過激すぎるので割愛させてください。

いわゆるパワハラ気味な上司と先輩。

パワハラだけに留まらず仕事量も莫大で...

メンタルになってそのまま消えていきました。

彼はいまどこで何をしているのだろうか。

どこの会社でもこのリスクはあるような気がする。

3.企業文化に馴染めなかった

『右向け右』といわれたら左を向きたくなるのが私
(文系職種・2年で退社)

名言を残して去っていきました。

日系大手メーカーという堅い企業文化があわず

リクルート系に転職していきましたね。

仲が良かっただけに残念ですが

転職先で活躍しているようなので

そう聞くと嬉しい気もしますね。

4.居住地に嫌気がさした

勤務地はめちゃくちゃ大事。

「それなりの田舎勤務」になってしまうのが

メーカーの宿命といっても過言ではないですね。

思ったよりも田舎すぎて無理だった。

僕の友人はそういって去っていきました。

それ、入社前にわかるでしょ?と思いがちですが

余裕だと思っていざ住んでみると実は...

みたいになる人が多いようです。

  • 東京に住みたい
  • 地元に戻りたい

こういう理由での転職者もいます。

彼女と結婚を機に...という人もいました。

5.夢をかなえた

  • 国家公務員になりたい
  • ベンチャーで成長したい
  • デザイナーになりたい

就職を機に胸の中に隠していた『夢』

その夢にもう一度向き合って辞めていった同期。

めちゃくちゃカッコいいなあと。

そういう夢があるっていいですよね。

僕の夢ってなんだろう。

アーリーリタイアかなああ。

同期は1~2割くらい辞めている気がする

数えてみると意外と多い印象ですね。

自分が続けられたのは運が良かっただけかな。

『とりあえず3年』にこだわる必要は全くない。

そう思わざるを得ない離職率の高さです。

最後に│とりあえず=あっという間

『とりあえず3年』はあっという間の3年でもありました。

振り返ってみてそう思います。

本当に学びの多い3年間でした。

 

深く悩むことなくやってこれたのは

がむしゃらに突っ走ってこれたのは

ただただ運が良かっただけな気もします。

 

この幸運が続くように精進していこう。

 

 

ではまた

 

 

なぎ