教育って難しい。
塾講師として6年間働いてきた僕が
改めて「教育」とは何かを深く考えさせられた一冊。
今日はそれを紹介する。
内容と感想をゆるーく綴っていきたいと思う。
結論を先に書く
めちゃくちゃ面白い。読みやすい。
この本には、実際に教育の現場に関わりながら
圧倒的な教養を持って教育を研究している人物の成果が詰まっている。
実践的でありながら深く、大変面白く記述できるのは
やはり「現場感覚」を持ち続けているからだと感じた。
どんな本なの?
齋藤孝氏の渾身の一冊。
「教育」に対する情熱が行間からひしひしと伝わってくる本。
教育者のバイブルの一つと成りえるほどの名著だと感じた。
斎藤孝氏はコメンテーターとしてテレビに出ていたりもするので
顔だけ見たことのある人も多いと思う。
ここでは敢えて紹介は割愛しておく。
Hey!Siri!
教育のあるべき姿とは
著者曰く「あこがれにあこがれる関係」があるべき教育の姿である。
あこがれ、がまた難しい。それを如何に形成していくか。
教員ってめちゃくちゃ大変だ。
具体的なメッセージ性
教師にとって大事なことは
・学ぶということがいかに「楽しいこと」なのかを伝えること
・楽しいという感覚を本気で信じ込ませることができる力
・生徒の学ぶという意欲を 掻き立てる力
文字にすると当たり前で薄っぺらい気もするが
具体例も交えて展開しているので
読んでみると物凄く腹落ちするからすごい。
感想
ここからは個人的な体験も交えて綴っておく。
僕は塾講師として働き始めて6年になるが
改めて「教育」の大切さ、先生としての在り方を考えさせられた。
この本に書いてあることは至極当たり前のこと。
ただ、多くの人にとって無意識の部分。
僕はそれを文字として読んだときに
初めて腹落ちするような感覚になった。
筆者の経験によって裏付けされたものであるため
深く同意してしまう部分が多い。
あこがれにあこがれる関係
自分の学生時代を振り返ってみると
私の記憶に鮮明に残っている先生方は皆
「教育力」を持った人だった。
その中でも特に高校時代の数学の先生は素晴らしい。
"週末課題"と題し毎週宿題を出し、
月曜日に全員に提出させる。
「なぎ、放課後職員室に来なさい。」
授業開始前、提出していない者は
容赦なく皆の前でそう通告される。
内容・量ともにかなりレベルの高いものを
求められていたこともあり
彼を嫌いだと感じる人が多数いたはずだ。
しかし、僕は、彼こそが「真似る」ことの大切さと
学ぶことの楽しさ、その本質的な部分を
数学を通じて教えてくれたと思っている。
彼は誰よりも学び続けている人であった。
電車内での通勤時間を
数学の問題演習に使っている姿は忘れられない。
生徒に数学力を追い抜かれまいと、
どんな入試問題であっても解いてみせた。
時には僕らの知らない解法を用いて、感動を与えてくれた。
「この先生は凄い。」
彼のことを好き・嫌いに関わらず、
きっと誰もがそう思っていたに違いない。
少なくとも僕は、心の中で憧れた。
僕はこの本でいう
「あこがれにあこがれる関係」を形成していたのだ。
振り返ってみて初めて気付く
そんな月曜日の午後5時。
背中で示すことの重要性
これを覚えておきたい。
これから先、どこかのタイミングで僕は教育に携わりたい。
背中で示すって、一番カッコいいじゃない?
自戒の意を込めて。
最後に
宣言したからには、ね。
もっと良い記事を書いていこう。
ではまた。
なぎ